6・19緊急座り込み集会
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない!緊急座り込み集会」が6月19日、大阪地方裁判所前の公園で開催された。
集会前日には滋賀県警、当日には京都府警による新たな権力弾圧が発生。集会では正当な労働組合活動に介入して不当逮捕・長期勾留を繰り返す警察・検察、そして、それを追認する裁判所に対して参加者の怒りが爆発。「弾圧に屈することなく、勝利するまで闘い抜く」と気勢を上げた。
就労証明を強要?
暴走加速する警察
集会は午前8時半に開始。冒頭、関生支部の坂田副委員長がマイクを握った。
坂田副委員長は「本日、京都府警による不当弾圧が発生した。容疑は『強要未遂・恐喝未遂』。組合員が子どもを保育園に通わせるために必要な就労証明書への押印を会社に求めたことも容疑とされている。こんな無茶苦茶な事件はない。そして、本来、警察の暴走を止めるべき裁判所が全くその役割を果たしていない。しかし、希望はある。権力弾圧と闘うなかで多くの仲間を得たことだ。日本だけではなく、韓国やフィリピン、スペイン、イタリアの仲間からも支援が届いている。仲間の輪をさらに広げて権力弾圧を粉砕し、この社会を変えていこう」と呼びかけた。
この後、この日開かれる大阪第1次弾圧事件の公判傍聴者を見送って集会を継続。参加した労働組合や市民団体メンバーが次々に発言した。
途中、東京から駆けつけた「フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)」の藤本共同代表が参加し、以下のように挨拶した。
「関生支部の組合役員・組合員が逮捕された理由としてコンプライアンス啓蒙活動がある。自分たちの働く場所をよりよいものにしていこうとすれば当然こうした活動も必要だ。それが『恐喝』や『威力業務妨害』になるのであれば、どうやって労働者は自分たちの身を守ればいいのか。弾圧の経過を聞き、『それだったら労働組合は何もできない』と大きな危機感を持った。みなさんは全ての働く者の権利、全ての労働組合の権利を守るためにこの場に結集し闘っている。この闘いを全国に伝え、全国から声を上げていきたい」。
刑事免責無視する
組織対策課の暴挙
昼過ぎ、各地から集まった「仲間を返せ!」緊急署名を大阪府警本部・大阪地方裁判所に提出するため、代表団が公園を出発した。
その後、15時から大阪高等裁判所内の司法記者クラブで記者会見を開催した。会見には在阪の主要新聞社・テレビ局が参加するなど、注目の高さをうかがわせた。
会見では中央本部の小谷野書記長が弾圧の経過と現状について報告。小谷野書記長は「一連の弾圧は労働組合法に定められた『刑事免責』を踏みにじる暴挙であり、憲法に定められた労働基本権に対する重大な挑戦だ」と指摘。暴力団対策専門の組織犯罪対策課が前面に出て事件をつくり出す異常さに触れたうえで、不当逮捕された組合員に捜査員が「組合脱退」を強要するなど「労働組合つぶしを狙った弾圧に他ならない」と本質を暴露した。
会見に同席した平和フォーラムの藤本共同代表も「関生支部への弾圧は労働組合全体にかけられたものであり、私たち自身の問題。真実を報道してほしい」と訴えた。
「私たちは屈しない」
闘いの前進を決意
16時から報告集会を開催。連帯労組を代表して中央本部の菊池委員長が「私たちは弾圧に屈せず、産業別労働運動をさらに前進させる決意だ。この間、全国各地で『関生支部を支援する会』が結成されている。〝仲間を返せ!〟〝不当弾圧は許さない!〟この声を全国に広めるために組織を挙げて取り組んでいく」と決意を述べ、引き続きの支援・協力を呼びかけた。
最後に、大阪地方裁判所に向かって参加者全員で怒りのシュプレヒコールを上げ、この日の行動を締めくくった。
【 くさり7月号より 】